「どうして繭を紡ぐ女性達の手が実にキメ細やかで色白で美しいのだろう?」
この時から私共繭家の「繭の研究」が始まりました。
想像していたとおり、繭には驚くべき成分が存在するのを発見しました。
その繭の不思議な驚くべき成分でありますが、
蚕が吐く二つのたんぱく質繊維に秘密があります。
繭のたんぱく質は主成分のフィブロイン(70%)とにかわ質のセリシン(30%)の2種類から成っています。 繭糸は、2本のフィブロイン繊維をセリシンが包み込んでできています。
生糸は繊維ですから、当然、水などに溶けないフィブロインでできているわけです。
絹鳴りやドレ-プの美しさ、肌触りのやさしさなどは純度100%のフィブロインであればあるほど良いのです。
にかわ質のセリシンはといいますと、水に溶けるセリシンは生糸を作る過程で捨てられていました。
だけど、生糸を作る製糸場からすると、生糸は重さで売るのですから、歩留まり良くするためにセリシンをすべて取り除くことをしなかったのです。
そこで繭糸の構造を思い出して下さい。 セリシンはフィブロインを包み込んでいるのですから、 直接肌に触れる部分はセリシンそのものではないかと?。
そこで、生糸を調べてみると純度100%フィブロインという生糸はなかったのです、 大部分の生糸にはセリシンが残っていたのです。 フィブロインも当然肌に対してよい物質ではありますが、にかわ質のセリシンの方がもっとよい成分が含まれていることがわかりました。
歩留まりを良くしようとして残した物質セリシンこそ、肌によいものだったのです。そしてセリシンの成分の秘密が解きあかされたのです。(セリシンについての詳細)
※余談ですが、以上の説明で分かるとおりセリシンは生糸になった状態では「洗い残し程度」しか含まれていません。繭糸にこそセリシンがたっぷり含まれているのです。
「着物を作る過程で棄てられていた生糸を有効活用し・・・シルクパウダーを作りました」等を最近良く耳にしますが繭家はすごく疑問に思っています。
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