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繭パフの誕生秘話

何か誕生秘話なんて言うと格好いいですが、これはマッシュル-ム栽培とのつながりがあります。
昭和60年に葉屋サイエンスファ-ム(繭家の前進)がマッシュル-ムの研究を始めるのですが、まだこの時点では繭パフのカタチすらありません。

 マッシュル-ムというキノコは白と茶色がありますが、一般的には白が普及していて、この白のマッシュル-ムの最大の問題は収穫したあとに、すぐに褐変反応が起きてしまうことです。リンゴやバナナと同じで、色が茶色になってしまうことです。そこで、褐変を防ぐためにはどうしたらよいか?

1.温度を下げる
2.ビタミンCで処理する
3.漂白する

以上のような実験を通 して色々な物質を試してゆきます。ある時コ-セ-化粧品の広告にマッシュル-ムにコウジ酸を塗ったキノコと塗らないキノコでは、こんなに褐変反応が違います。なるほど違うものだと感心するが、食品のキノコにまさか化粧品の薬は使えないと、でも、待てよこれは面白いなと、すぐに褐変反応のやコウジ酸との因果関係はなんなのか、そしてメイラ-ド反応のことやチロシナ-ゼという酵素を調べていくと、チロシンというアミノ酸にたどり着きました。
 チロシンは絹のタンパク質の・・・・絹・・それでは絹を使って実験してみよう。
 思い立ったら吉日だと、早速マッシュル-ムを採取してそのキノコの上に絹を置く。
 当然、マッシュル-ムは褐変を起こす。 馬鹿みたい、よく考えてみればそんなことで褐変が止まればノ-ベル賞ものだものね。
 そこで、今度は褐変を起こしたキノコをミキサ-にかけて液を作り、その中に繭と綿とをそれぞれ入れて、太陽の光にあててみる。繭を入れた液の色が綿よりも変化が大きい、何かが原因している。
 繭は面白い、それを契機にマッシュル-ムの研究から繭の褐変反応の実験に変わって行きます。そして、1990年に東京の日本学術会議講堂で開かれたシンポジウムで「絹タンパク質の新しい利用」を聞きに行きました。たまたま隣の席に坐った方が、通 産省関係の研究所で絹の研究をしていて、この講義の最後にコンタクトレンズに絹を応用という発表する人でした。
 まだ、その段階では難しい問題が山積しているとのことでしたが、「小島さんはご商売は何をなされているのですか」と聞かれ、繭問屋を営んでおりますと言いますと、「それは大変素敵なご商売ですね、こんなに素晴らしい特性を持つ繭を取り扱っているのですから」
 え-!! それまでは繭糸業者としての生業の中で、それこそ繭を右から左に動かせばいい、また、生糸相場の上下の変動の中で、素材が何であるかなんてあまり興味がありませんでした。ですから、今までこんな発想というか考え方をしたことがなかった私としては、まさに目から鱗でした。
 それから毎日、県立図書館通いが始まります。化学の本棚に向かい、訳の分からないまま、ただ難しい化学の本と格闘をいたしました。生糸がフィブロインとセリシンでできていて、繊維状タンパク質でとか・・・そん中である本と出会います。それが、地元の図書館に子供と行ったときのことでした。それは『小学生のための化学という本』でした。何気なくパラパラめくっていましたら、なぜ、卵は固まるの?という目次に目が止まりました。

 なぜ、卵は固まるの>卵は何でできているの>タンパク質>タンパク質はなんで固まるの>それはタンパク質の変性が起きるから>タンパク質の変性とは何なの>それはタンパク質は温度で変性を起こすから>その温度は何度から>50度~60度>アルカリでも酸性でも変性する。

こんな何でもない疑問から繭パフのヒントがありました。そして毎日、毎日繭を煮る実験が始まりました。

  平成4年ごろにどこで聞き付けたのか、カネボウ化粧品の研究所の方が我が家にやって来て、とても面白い発想ですねと誉めていただきました。(絹や繭に関する化粧品関係の特許の8割はカネボウさんが持っていました。そして、当時カネボウさんはお蚕さんの種から生糸の製糸工場までも経営しておりました。)たぶん、繭パフは一つ一つが手作りですので、機械化が出来ないことを知ってあきらめたのかな?。(助かった)
 平成11年には今度はあの資生堂さんがまゆ玉というまゆスポンジを発売いたしました。さすがに資生堂さんですねとっても洗練された商品です、が、どこか繭家の繭パフに似ている、どこが?・・・我が繭家のキャッチコピ-が似ている。繭家のキャッチコピ-は「天然の繭で磨いて絹のような肌になる」・・・資生堂さんのは「シルクで磨いて絹の肌」・・?。もちろん!!我が繭家の方がず---と早く使用しています、もう8年も前からです。でも、天下の資生堂さんやカネボウさんが繭から作った繭パフを意識してくれたのですから・・・・。
 一般常識で言えば、大手の企業が作ったものを小さな会社がパクっちゃうのが普通だものね、いや、そんなことないか、山椒は小粒でもピリリと辛い!!



 繭家ではニュ-ヨ-クでもMAYU-PUFFという商品名で発売しています。ニュ-ヨ-クといえばあの資生堂のまゆ玉 (日本名)がN.Yでパワ-シルクという商品名で売っていてN.Yでは人気商品らしいです。今度はこっちが追いかける番かな。(負けないぞ--)

平成2年2月平成3年(1991年)に繭パフの原型ができる、この年特許を申請する。
1993年にVoegeliがセリシンの保湿性を確認する。 1997年Yahooに繭家がセリシンの情報を一番に載せる。(セリシンと検索すると繭家の1件だけ。) 1998年セリシン入りの化粧品がいろいろな化粧品メ-カ-より発売される。






















































1999年5月にニュ-ヨ-クプレミアムインセティブショ-にまゆパフを出品いたしました。コク-ン(まゆ)が珍しかったのか、多くのニュ-ヨ-カ-の女性達がまゆパフを買ってくれました。




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